「この科目、あと何回休んだら単位が落ちますか」。担任に聞いても即答が返ってこないのは、答えが科目ごとに違ううえに、学校の内規を年間時数に掛け直さないと出ないからです。高校の単位は1単位あたり年間35回の授業を前提に組まれていて、多くの学校は「年間時数の3分の1を超えて欠課すると単位を認めない」と決めています。3単位の科目なら年間105時間、上限は35時間。4単位なら140時間で上限46時間、といった具合に科目の単位数だけ計算が並びます。時間割の科目をまとめて貼れば、上限と残りを一覧で返すのがこのツールです。
使い方
入力欄に、科目ごとに「科目名 単位数 欠課時数」の順で1行ずつ書きます。区切りは空白かタブ、カンマのどれでも構いません。「数学I 3 8」は3単位の数学Iを8時間欠課した、という意味です。科目名に空白が入っていても、行の末尾側にある数字を単位数と欠課時数として読むので、「英語コミュニケーション I 4 10」のように書いて問題ありません。「3単位」「8時間」と単位語を付けたままでも数字だけを拾います。
「残り時数を計算する」を押すと、1行目に科目数と不認定ラインを超えた科目数、残り3時間以下の科目数が出ます。区切り線の下は科目ごとの内訳で、「欠課8 / 上限35 → あと27時間休める」のように、いま何時間休んでいて、何時間まで認められ、差し引きいくつ残るかが1行に並びます。残りが3時間以下なら「※注意」、上限ちょうどなら「次の1時間で不認定」、超えていれば超過した時数を示します。読み取れなかった行はその行の位置に元の文字列を添えて示し、集計から外します。
結果の下の選択肢は学校の内規に合わせるためのものです。「不認定になる欠課の割合」は1/3のほかに1/4と1/5、それに「1単位につき10〜12時間」という時間数で決めている学校向けの選択肢があります。「年間の授業週数」は年間時数を出すための掛け算の元で、標準は35週ですが、行事や考査で実施時数を少なく見積もる学校では34週や33週に落とします。シラバスや年間指導計画に科目ごとの実施時数が書かれているなら、行の4つ目の数字にその時数を書くと、週数の設定より優先して使います。週数×単位数の半分に満たない値を書いた行には「(年間時数を確認)」を添えるので、桁の打ち間違いに気づけます。「上限ちょうどの扱い」は、上限の時数ぴったりを認定とみなすか不認定とみなすかの切り替えです。どれを変えても、結果が出ていれば押し直さずに計算し直します。貼り付けた科目名や欠課の数字はこの画面の外へは出ず、ページを閉じれば消えます。
仕組み
計算は3段階です。まず年間時数を決めます。行に4つ目の数字があればそれを使い、なければ「週数 × 単位数」です。次に上限を出します。年間時数を選んだ割合で割った値がそれで、105時間の1/3なら35、70時間の1/3なら23.33です。最後に、この上限を整数の「認められる最大の欠課時数」に直します。「超えたら不認定」の設定では小数を切り捨てるので、23.33なら23時間までが認定、24時間目で不認定です。「以上で不認定」の設定では上限未満の最大の整数を取るため、35ちょうどは不認定で34時間までが認定になります。上限が割り切れない科目では、どちらの設定でも同じ数字になります。
残り時数は、いまの欠課時数にあと何回1時間の授業を休めるかを数えたもので、上限との比較は整数に直す前の値で行います。残りが0なら次の1時間で不認定、既に上限を超えていれば超過した時数を出します。遅刻3回を1時間に換算する学校で欠課が23.33のように小数になる場合も、比較は70÷3=23.33の側と行うので、内規どおり「まだ超えていない」と判定されます。超過時数の表示だけは、画面の上限(整数)との差で出します。
内規の割合と年間週数を入力側に置いているのは、この基準が法令で一律に決まっているものではないからです。学習指導要領が定めるのは「1単位は35単位時間の授業」という単位の中身までで、何時間欠課したら不認定にするかは各学校が定めます。3分の1が多数派ですが、4分の1や5分の1の学校、1単位につき11時間や12時間と時間数で書く学校もあります。時間数方式を選ぶと上限は「その時間数 × 単位数」になり、年間時数や週数の設定は使いません。
よくある質問
Q. 出席日数ではなく授業の時数で数えるのはなぜですか。 高校の進級判定は科目ごとの単位の認定で決まり、認定は科目ごとの欠課時数で判断されるためです。1日休むと、その日にあった科目にだけ欠課が付きます。週1回の1単位科目が集中する曜日に休みが重なると、日数は少なくてもその科目だけ上限に近づきます。科目別に見ないと危ない科目を見落とします。
Q. 上限を超えたら必ず留年ですか。 ここで出るのは、内規どおりに計算した場合の認定ラインです。補習や追認考査で救済する学校、公欠や忌引を欠課から除く学校もあり、最終的な扱いは学校の判断になります。超過が出た科目については、この数字を持って早めに担任へ相談する材料にしてください。
Q. 前期・後期で単位を分けている学校ではどう入力しますか。 半期で認定する科目は、その期に認定される単位数を単位数の欄に書いてください。年間4単位の科目を前期2単位・後期2単位で認定するなら「2」です。1単位あたり35時間という前提は変わらないので、週数は35のままで構いません。シラバスにその期の実施時数が書かれているなら、行の4つ目の数字にその時数を書くのがいちばん確実です。
Q. 遅刻や早退は欠課に入りますか。 授業の一部を欠いた扱いをどう数えるかは学校によります。遅刻3回で欠課1時間、途中退室は1時間丸ごと欠課、といった換算を決めている学校が多いので、その換算を済ませた時数を入力してください。